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レコメンドが刺さらない…“あなた向け”に育てるコツ(第1回)
動画配信サービス(VOD)を利用していると、「自分に合った作品がおすすめに出てこない」「興味のないジャンルばかりが表示される」と感じたことはありませんか?
近年のVODはAIを活用したレコメンド機能が進化しており、ユーザーの嗜好に合わせた作品提案をしてくれます。しかし、その精度は必ずしも完璧ではなく、使い方次第で大きく差が生まれます。
本記事では、レコメンド精度を高めて「観たい作品」に出会いやすくする具体的な方法を解説します。第1回では、まず仕組みの理解と基本的な調整法を見ていきましょう。
1. VODのレコメンドはどう決まるのか?
ほとんどのVODサービスは以下のデータを組み合わせて、ユーザーに合った作品を提案しています。
- 視聴履歴:最後まで観た作品・途中でやめた作品
- 評価アクション:星評価や「いいね」ボタン
- 検索履歴:過去に調べたタイトルやジャンル
- 再生時間帯:平日夜に観ているのか、休日昼間に観ているのか
- ウォッチリスト(お気に入り):登録している作品の傾向
このようなデータを機械学習が分析し、「同じような視聴傾向のあるユーザーが好む作品」を提示しているのです。
2. レコメンドが外れる原因
「なぜか興味のない作品ばかり表示される」という場合には、以下の原因が考えられます。
- 家族や同居人が同じアカウントで視聴している
- 一度試しにクリックしただけのジャンルが強く反映されている
- 評価を付けていないため、好みのデータが不足している
- 途中でやめた作品が「最後まで観た」と誤認識されている
つまり、サービスの側からすると「ユーザーの嗜好データが誤解されている」ことが多いのです。
3. 精度を高める第一歩:プロフィール分け
特に家族やカップルで同じVODを使っている場合は、必ずプロフィールを分けることが大切です。
NetflixやDisney+だけでなく、国内主要サービスの多くでも個別プロフィール機能が搭載されています。
- 自分用のプロフィールを作る
- ウォッチリストや評価は必ず自分のアカウントで操作
- 子ども向けや趣味の違う人とは完全に分離
これだけで「他人の趣味に引っ張られる」状況を回避できます。
4. 評価ボタンを積極的に使う
多くの人が意外と使っていないのが評価ボタンです。
「星5段階評価」や「高評価・低評価」など、作品ごとに簡単に入力できます。
この操作はアルゴリズムにとって非常に重要で、今後のレコメンド内容を左右する強いシグナルになります。
例えば、ミステリー作品が好きなら星を高めにつけ、苦手なホラーは低めにすることで、「あなたに最適化されたおすすめ」が徐々に形作られていきます。
5. ウォッチリストを“戦略的”に使う
ウォッチリストは「後で観たい作品のメモ」としてだけでなく、自分の嗜好をサービスに伝えるサインでもあります。
- 本当に興味のある作品だけを登録する
- 観終わった作品は外して更新する
- ジャンルを偏らせると、その系統のレコメンドが増える
つまり、ウォッチリストを“整理整頓”することが、アルゴリズムを育てる近道です。
まとめ(第1回)
VODのレコメンドは「AIが勝手に決めている」わけではなく、ユーザーの行動データをもとにした結果です。
そのため、プロフィール分け・評価・ウォッチリスト運用といった基本的な操作を意識するだけで、表示される作品ラインナップは大きく変わります。
次回(第2回)では、さらに深掘りして「視聴時間」「検索活用」「アカウントの履歴整理」といったテクニックを解説します。
これにより、レコメンドが“あなた向け”に成長し、より効率的に観たい作品へアクセスできるようになるでしょう。

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レコメンドが刺さらない…“あなた向け”に育てるコツ(第2回)
第1回では、プロフィール分けや評価・ウォッチリスト活用といった「基礎調整」でレコメンド精度を高める方法を紹介しました。
今回はさらに踏み込み、視聴時間のコントロール・検索の使い方・履歴整理など、日常的な利用で差が出るテクニックを解説します。
1. 視聴時間はアルゴリズムの重要な手がかり
レコメンドは「何を観たか」だけでなく、「どのくらい観たか」も強く反映されます。
- 最後まで視聴:好みと判定されやすい
- 途中離脱:興味が薄いと判断される
- 繰り返し視聴:強く好みに関連付けられる
そのため「途中でやめた作品」は極力履歴から削除し、本当に観たいジャンルは最後まで再生するのがおすすめです。特にエピソード物は第1話を最後まで観るかどうかが大きく影響します。
2. 検索は「嗜好を教える」シグナル
検索行動はアルゴリズムにとって「今このジャンルに関心がある」という直接的な情報です。
例えば「アクション」「韓国ドラマ」「ドキュメンタリー」など特定ジャンルを検索すれば、その直後から関連作品が増えることがあります。
ただし、検索は広く浅くしすぎるとレコメンドが散漫になるため、自分が本当に追いたいジャンルを集中的に検索することがポイントです。
3. 履歴整理で“誤学習”を防ぐ
VODサービスには「視聴履歴を削除」できる機能があります。
これを活用して、以下のような作品は履歴から外すと良いでしょう。
- 試しにクリックしただけの作品
- 誤操作で再生した数分だけの動画
- 他人がアカウントで観た作品
こうした“ノイズ”を取り除くことで、アルゴリズムは「あなたが本当に観たい作品」に集中しやすくなります。
4. ジャンル別に“意図的な偏り”を作る
レコメンドの仕組みを逆手に取るテクニックとして、意図的に偏らせる方法があります。
- しばらくの間、韓国ドラマを集中的に視聴
- コメディ映画ばかりをウォッチリストに登録
- アニメ作品を数本続けて再生
こうすることで「このジャンルが好き」とアルゴリズムに認識させ、関連作品の提示を強化できます。視聴の方向性を変えたい時は、逆に他ジャンルを続けて観ることで切り替えも可能です。
5. デバイス利用の傾向も影響する
意外と見落とされがちなのがデバイス別の視聴傾向です。
- スマホ=短時間の気軽な作品
- テレビ=長編映画やシリーズ物
- PC=情報系やドキュメンタリー
こうした利用パターンが蓄積されると、レコメンドにも影響が出ます。長編を楽しみたいならテレビで観る、隙間時間の視聴はスマホに限定するなど、環境ごとに作品を使い分けるのも有効です。
6. レコメンドを“育てる”という発想
結局のところ、レコメンドは「ユーザーとサービスの共同作業」です。
使い方を工夫しながら少しずつチューニングしていくことで、半年後には「なぜか自分の好みにピッタリ」と感じるレコメンドに成長していきます。
- 視聴時間を意識して最後まで観る
- 検索は狙ったジャンルを中心に
- 不要な履歴はこまめに削除
- ジャンルを集中して“育成”する
これらを習慣化するだけで、満足度は確実に上がるはずです。
まとめ(第2回)
第2回では、日常的にできるレコメンド精度向上の実践テクニックを紹介しました。
特に履歴整理や意図的なジャンル偏りは、すぐに効果を実感しやすい方法です。
次回(第3回)では、具体的なVODサービスの特徴を比較しながら、**「どのサービスを選べば精度を高めやすいか」**について解説します。さらに、国内主要サービス(U-NEXT、Hulu、Amazonプライム、mieru-TV)を取り上げ、自然に作品に出会える仕組みを紹介します。

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第1回・第2回では、レコメンドの仕組みや、プロフィール・評価・履歴整理などユーザー側でできる工夫を解説しました。
第3回からは、実際に利用できる主要なVODサービスごとの特徴を見ながら、「どのように精度を高めやすいか」を具体的に比較していきます。
1. U-NEXT ― 日本最大級のラインナップと柔軟な管理機能
まず紹介するのは U-NEXT。見放題作品が30万本を超える国内最大級のVODです。
レコメンドの特徴
- 視聴履歴と評価が細かく反映されやすく、ジャンルごとの提案が豊富
- 雑誌や漫画など書籍も含めた利用履歴が反映され、興味の幅が広がりやすい
- 「見放題+ポイント制」で、劇場公開から間もない最新作もレコメンドに出やすい
精度を高めるコツ
- ウォッチリストを厳選し、ジャンルを意識して登録する
- 観ないジャンルは思い切って無視、視聴途中の削除を活用する
- 雑誌やコミックも利用すると、より多面的なおすすめが提示される
「とにかく幅広いジャンルを押さえたい」「最新作も含めて自分好みを掘り出したい」という方には、U-NEXTは特に相性が良いサービスです。
2. Hulu ― 海外ドラマに強く、定番ジャンルが充実
続いては Hulu。アメリカ発のサービスらしく、海外ドラマや映画に強いのが特徴です。
レコメンドの特徴
- シリーズ物やシーズンを通じての視聴履歴を強く反映
- 海外ドラマの最新エピソード更新が多いため、続けて視聴すると「次に観たい」候補が的確に出てくる
- 国内コンテンツも充実し、バランスの取れたレコメンドが期待できる
精度を高めるコツ
- ドラマは「第1話から最後まで」観ることで精度が格段に上がる
- 異なるジャンルを混ぜすぎず、一定期間は同じ系統を続ける
- 評価機能を活用し、好みのドラマは積極的に高評価をつける
「海外ドラマを効率的に探したい」「シリーズをまとめて楽しみたい」という人に、Huluのレコメンドは頼れる存在になります。
3. Amazonプライム・ビデオ ― ショッピング履歴との連動も強み
Amazonプライム・ビデオは、月額料金の安さとショッピング特典が魅力。レコメンド機能もAmazonらしい特徴があります。
レコメンドの特徴
- 視聴履歴だけでなく、ショッピング履歴や検索行動が反映されやすい
- 類似ジャンルの作品が大量に提示されるため、好みに合う確率が高い
- 各作品にレビュー数が多く、他人の評価も加味して選びやすい
精度を高めるコツ
- 気になる作品は「ウォッチリスト登録」だけでなくレビューも参考にする
- Amazon全体での検索傾向を意識して、ジャンルに一貫性を持たせる
- 途中離脱した作品は履歴から削除し、誤学習を防ぐ
「コストを抑えつつ幅広く観たい」「買い物と映画をまとめて管理したい」という方に向いており、日常的に使うことでレコメンドが自然に“育つ”のが特徴です。
4. mieru-TV ― 独自セレクトが光るニッチな魅力
最後に紹介するのは mieru-TV。まだ知名度は大手ほど高くありませんが、独自のラインナップが支持されています。
レコメンドの特徴
- 国内外の映画・ドラマをバランスよく扱い、セレクトが独自性に富む
- レコメンドはシンプルだが、「隠れた名作」と出会える確率が高い
- 大手では埋もれがちな中堅作品が目立つ
精度を高めるコツ
- 気になった作品を積極的にウォッチリストへ追加
- 他サービスとの併用で「差別化されたラインナップ」を活用する
- マイナー作品を観る習慣がある人には特におすすめ
「大手サービスでは物足りない」「新しい作品と出会いたい」という方には、mieru-TVはちょうどいい隠れ家的サービスになります。
まとめ(第3回)
ここまでで、主要VODサービスごとのレコメンドの特徴と精度を高めるコツを紹介しました。
- U-NEXT:幅広いジャンル+最新作、データ連携が豊富
- Hulu:海外ドラマ・シリーズ物に強く、継続視聴で精度アップ
- Amazonプライム:ショッピングとの連動で幅広く、コスパ良好
- mieru-TV:独自セレクトが光る、隠れた名作発掘に最適
それぞれのサービスは「精度の育てやすさ」が異なります。自分の視聴スタイルに合わせて選ぶことで、レコメンドが格段に“刺さる”ようになります。
次回(第4回)は、これらのサービスをどう組み合わせれば効率的か、そして「おすすめ作品と出会うための最終戦略」をまとめます。

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レコメンドが刺さらない…“あなた向け”に育てるコツ(第4回)
第1回から第3回までで、レコメンドの仕組みや調整方法、主要VODサービスごとの特徴を解説してきました。
最終回となる今回は、各サービスをどう活用し、効率的に“あなた向け”のおすすめ体験を育てていくかをまとめていきます。
1. サービスごとに役割を分ける
複数のVODを同時に契約することは、一見コストがかかるように思えます。しかし「役割分担」として考えると、むしろ効率的に作品と出会える手段になります。
- U-NEXT:最新作や幅広いジャンルを網羅。まず軸になるサービス。
- Hulu:海外ドラマやシリーズ物を掘り下げる専門枠。
- Amazonプライム:コスパ良好。ライトユーザーや家族共有に最適。
- mieru-TV:他では出会えない独自セレクトを補完的に利用。
このように「主力+補完」という考え方で契約すると、レコメンド体験は一気に豊かになります。
2. 精度を高める日常習慣
サービスを使う際には、以下のような小さな工夫を習慣化するのが効果的です。
- 気になる作品は必ずウォッチリストに追加
- 観ない作品は途中離脱後に履歴を削除
- 週末はまとめてシリーズ視聴し、ジャンルに偏りを持たせる
- 余裕があるときは評価機能を積極的に利用
これらを意識するだけで、レコメンドは確実に「あなた好み」に近づいていきます。
3. 実際に使ってわかる“サービスの相性”
最終的には、自分の生活スタイルにフィットするサービスを見極めることが重要です。
- 映画館での最新作チェックが欠かせない人 → U-NEXT
- 「次のエピソードが待ちきれない」タイプの海外ドラマ好き → Hulu
- コストを抑えながら家族全員で楽しみたい → Amazonプライム
- 定番ではなく、ちょっと変わった作品を探したい → mieru-TV
それぞれの強みを理解し、必要に応じて使い分けることで、無駄なく精度を高められます。
4. 無理なく続けるための工夫
「気になるサービスを全部契約するのは大変」と感じる方もいるでしょう。その場合は、一定期間ごとに乗り換える戦略もおすすめです。
- 3か月はU-NEXTで最新作を集中視聴
- 次の3か月はHuluでドラマを堪能
- その後はAmazonプライムをベースにしつつ、mieru-TVを短期利用
こうすれば、費用を抑えつつ常に新鮮なレコメンド体験を楽しめます。
5. 今すぐ始められる第一歩
もし「レコメンドが刺さらない」と悩んでいるなら、まずは実際に体験してみるのが一番の近道です。
多くのサービスでは無料トライアルが用意されており、数週間から1か月ほどじっくり試せます。
- 最新作からアニメ・雑誌まで幅広く楽しめる U-NEXT公式サイト
- 海外ドラマに強いラインナップが魅力の Hulu公式サイト
- コスパ抜群、日常使いに最適な Amazonプライム公式サイト
- 隠れた名作に出会える mieru-TV公式サイト
トライアル期間を活用し、自分に合ったサービスを選ぶことで「おすすめ精度」は着実に上がっていきます。
まとめ(第4回)
- 複数サービスを「役割分担」で使うと精度が上がる
- 日常の操作(ウォッチリスト・評価・履歴整理)がカギ
- 自分の生活スタイルに合わせた選択が最も大切
- 無料トライアルを活用して、まずは体験してみる
VODのレコメンドは、ただ受け身で使うだけでは“刺さる”ものにはなりません。
自分の行動と選択を少し工夫し、最適なサービスを選び取ることで、「本当に観たかった作品」と自然に出会える環境が整います。

全4回シリーズを終えて
ここまで解説してきたポイントを実践すれば、レコメンドは確実に“あなた仕様”に育っていきます。
今日から少し意識して操作を変えるだけで、数週間後には「おすすめが自分に合ってきた」と実感できるはずです。
映画・ドラマ・アニメとの出会いをもっと豊かにするために、ぜひ今回紹介したサービスを体験してみてください。
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【経歴】
早稲田大学 文化構想学部
卒業後5年間、大手動画配信プラットフォームで編成・ライセンス担当
2020年よりフリーランスとして独立
VOD比較サイト「dokovod.com」を開設・運営
【専門分野】
VODサービスの料金・画質比較
HDR/Dolby Atmosなど最新視聴環境の最適化


